2006年08月19日

8/5市川ライブ報告、あるいは『back in my hometown』について

マツアミの古くからの友人、横山愛麿君のライブの応援に行って参りました。
場所は京成線の市川真間駅前のアルマナックハウス。

その日は、これまた高校時代からの友人であるK君と連れだって出掛けたのですが、駅に降り立った二人は、思わず顔を見合わせていました。というのも、とても東京近郊とは思えないような、懐かしいと言っていいぐらいのローカルな私鉄沿線の空気感が漂っていたからでありました。

店に入ると、ステージの前あたりに、ピクニックで使うようなレジャーシートが広げてあります
「子供用のアリーナ席だよ」
横山君は訳知り顔で説明してくれます。その日は、江戸川の花火大会も行われることになっており、子供連れの来場も少なからず予想されるとのこと。子供たちは、そこで体育座りで観覧させる意図のようでした。

横山君は、自称“フォークでロックでパンクな主夫”。二人の男の子を抱え、育児に奔走し、いわゆるPTA活動にも参加し、お母さん方の間ではなかなか貴重な(稀少な?)存在と見なされているようです。だから子供事情にも詳しい……、はずだったのですが、この日は空振りで子供の来場はゼロ、客足も予想していたほど芳しくはなかったようでした。全く客を呼ぶってことは大変なものなんです、私もいつも苦労しておりますが。

さて演奏。まずは横山君が、彼の得意とする意訳・超訳カバーをタップリめに披露。地元のせいか、この日はあまり気負いがなく、トークも冴えていました。

マツアミは、後半あたりで横山君に呼ばれてステージへ。この日はストラトをプレイ。持っていく機材をなるべく軽くするため、普段あまり使っていないKORGのコンパクトマルチエフェクターを使うことにして、前日に少し音を仕込んでおきました。実際に鳴らしてみたら、ちょっと思い描いていた音とは違っていましたが、ケガの功名とでも申しましょうか、いつもと一味違うクリスピーなコーラスサウンドが飛び出し、ま、これもいいかと思いつつやることに。

歌モノで『ラストドライブ』『back in my hometown』、インストで『waltz garnished』に続けて、シャンソンの『13jours(邦題は『白い恋人たち』!)』、『青春の光と影』、ラベルの『ボレロ』を、ツラツラっとメドレーでプレイ。いつもよりリラックスしていたのか、演奏前のバドワイザーがよかったのか、練習しているときのテンションで、なんかうまく弾けたような気がしましたけどね。

そして横山君が加わって『思ってもみない世界へ』。この曲を二人でちゃんとやるのは実に久しぶり。
かれこれ15年ほど前に、横山君と爆烈フォークなるエレキギター2人のデュオをやっていましたが、今やマツアミの大定番となっている『思ってもみない世界へ』は、爆烈フォーク時代に作った曲なのです。

この後ふたりで、KISSの『デトロイト ロックシティ』の超訳カバー『ドイナカ ロックシティ』、横山君のオリジナル『野生の王国へようこそ』、ロッド・スチュアートの『ホットレッグス』の超訳カバーを演奏して一旦終了。
アンコールでは横山君のソロでローリングストーンズの『愚か者の涙』の意訳カバーがプレイされ、幕となりました。

このライブの途中、マツアミが演奏を始めようとする直前、突然、横山君が詩というかマツアミへの手紙というか、そんな文章を音読し始めました。これにはちょっと面くらいました。事前打ち合わせもなんにもなかったので。なんだか日曜の昼のテレビ番組『ウチくる』のラストみたいな感じで……。

そのアンサーというわけでもなかったのですが、この日演奏予定ではなかった『back in my hometown』をプレイしました。
告白すると、この曲は爆烈フォークを解散した後の彼に対する思いのようなものもモチーフになっているのです。それを布衍(ふえん)して、彼一人というだけでなく、これまでにマツアミと一緒にバンド活動などで同じ時間を過ごしながら、現在は音楽から“引退”してしまっているすべての仲間たちに、もっと広義では、子供の頃に抱いていた“夢”のようなものを封印して生きているすべての人々に対して、“大人になったからって、子供の頃からの夢を捨ててしまうなんてもったいない。もっとみんなやろうぜ”というメッセージを込めてこの曲を作ろうと思ったわけです。

この曲の着想を得たのは、1997年の年明け頃のことだったかと記憶しています。田舎のスーパーのCD売り場で何気なく買ったユーミンの荒井由実時代のシングルコレクションに、そのときハマってしまい、なんかユーミンタッチの曲が書けないだろうか、と思ったりしていたのです。ユーミンには全く及びもつかないし、自分でも特定の曲に似ているなどとは思いませんが、自分なりにトライした結果がこれでした。
トレモロ・ギターの音を要所要所に入れていますが、これはユーミンの『きっと言える』のフィーリングを“パクろう”としたものであることは、白状しておきます。
ついでに言っておくと、この曲の3回目のサビの後半に、ドナルドダックの鳴き声風とでも表現したくなるようなギターサウンドが、隠し味的に入れてあります。本来ならクラビネットかシンセあたりでこういう音を入れるのでしょうが、敢えてギターでトライしました。
日本ハモンドがかつて出していたBig Jamブランドのオクターバーにワウを踏んで、この音を作っています。ミュージシャンのギャラを節約するための苦肉の策という側面もあったのは事実ですが、思った以上にうまくハマったかなと、本人的には納得しております。
因みにこのオクターバーは、マツアミが中学生時代に最初に買ったエフェクターでした。オクターブをオフにすれば歪み系エフェクターとしても使えそうだという、子供らしい誤解が購入動機になっていました。

閑話休題。『back in my hometown』の曲作りについてですが、メロディやコード進行、サビの部分の歌詞はすんなり出来たのですが、あとの箇所の歌詞はなかなかまとまらず、最終的な形になったのは2005年にレコーディングする直前で、しかも一旦録音した後に歌詞を一部変更したため、部分的にボーカルを録り直すという特殊な作業を経て完成したものです。出来上がるのに長い月日がかかりましたが、この曲の着想を得たときに、横山君のことがアタマの中にあったことは確かなことでした。

爆烈フォークを解散することになった夜のことは、二人ともよく覚えているというか、刻み込まれているぐらいの感じで記憶のなかにあります。
このことについては、また機会を改めて書くことがあるかもしれません。マツアミ的には、あの日の“落とし前”が、この日のリユニオンによってついたというか、はた目には極めて地味ながら、個人的には祝祭性の高いライブだったということだけ、ここに記しておきたいと思います。
この記事へのコメント
CDは無事売れましたでしょうか?
慣れない客層での演奏、またブログの記事掲載、ありがとうございました。市川での演奏は定着させたいので、また声をかけさせてください。
Posted by まろ at 2006年08月22日 07:00
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